自分で考えた間取り図を作る・その1
さて、この項目では上に書いてある間取り図の様な図面の書いて行きます。
「間取り図作成用」の「配置図」をコピーしたものの上に、必要な部屋をどんどん配置して行って下さい。
気を付けなければならない事は、建物が敷地の線からはみ出さないこと。実際には最低でも壁から20cm以上は屋根が飛び出してしまいます。屋根がお隣さんや道路にはみ出しては住宅を建てられませんので、その点、注意して下さい。つまり、縮尺が1/100の配置図上での20cmは2mmになりますので、敷地の線から内側に2mmずつの範囲には壁を書いてはいけないという事になります。
部屋を書く際には比較的濃い目の鉛筆(B以上)で「モデュール割」した線の上をなぞる様に線を引きます。扉のある位置、窓のある位置にはそれぞれの表記をします。
部屋の基本的な大きさと、扉や窓の書き方は次に説明します。
自分で考えた間取りを作る・その2
上に書いてある大きさは最低限必要な大きさです。それぞれ、部屋の大きさなどについて解説します。
1.玄関
上の例では、モデュール2コマ分を使っています。どうしても敷地が狭くて2コマ取れない場合には、1コマx1.5コマとしますが、それ以上は小さくしないで下さい。ちなみに、マンションやアパートの玄関は1コマx1コマ程度の大きさですが、1戸建ての住宅の玄関とする場合には、そこまで小さくはしない方が良いでしょう。
扉は雨が降った時に、扉の外側に付いた水滴が玄関内に入らない様に、必ず外開きとするか、引き戸とします。
2.玄関ホール
玄関の上がり口にあるホールです。基本的には、玄関と同じ巾で、奥行きは1コマ以上取ります。建物を建てられる大きさが建ぺい率や予算の関係で限られている場合には、廊下と兼用しても良いでしょう。
3.階段
階段は1階から2階に上がるために、12段程度必要です。モデュール割りで言えば直線階段で3マス、一カ所でも曲げた階段だと4マス必要となります。
階段は直線階段の場合、1コマの中に4段、曲げる部分には最大3段まで作る事が出来ます。
1階の階段の下の部分は収納などとして有効利用する事も出来ます。
※参考までに、ここで作った12段の階段は、実際には一番上の上がり口を入れると13段の階段になります。
階段下収納について
4.キッチン・ダイニングキッチン
キッチンの広さは最低でも上の絵の通り、6コマ(3畳)必要です。ダイニングキッチン(DK)の場合には、キッチン部分+食卓の置けるスペースが必要ですので、12コマ(6畳)以上必要になります。
5.居間・洋室・寝室・子供室
それぞれ、くつろぐための部屋ですので、最低でも6畳(12コマ)以上は必要です。寝室や子供室にはクローゼットや収納などを並べて置く必要があります。
6.和室
和室も洋室と同じくくつろぐためのスペースですので、出来るだけ6畳以上は取りたいところです。以下に畳の表記に付いて書いておきます。畳の絵を書く際には、畳の縦・横同士を並べない様にします。
7.押入・収納
押入や収納は物がしまえるだけの大きさが有れば良いのです。ただし、和室の場合は布団が入るサイズを基準とするために、最低でも2コマ(1畳)の押入を作ります。
洋室に付ける「収納」に関しては、1つあたりの収納の大きさは1コマx1コマの広さでも構いませんが、子供室にしろ寝室にしろ、1部屋に付き、合計2コマ(1畳)以上の収納が必要となります。
8.トイレ
トイレは最低で、上の絵の様に1コマx1.5コマ必要です。トイレの中にカウンター型の壁掛け洗面器を置く場合には、巾1.5コマx奥行き2コマ程度は必要となります。
また、車椅子使用者が利用するトイレの場合には、最低でも2コマx2コマ必要となります。
9.脱衣場・洗濯室
脱衣・洗濯室は最低でも2x1.5コマ必要です。洗濯機・乾燥機を置くスペースと脱衣するスペースが必要となります。
脱衣場内に洗面所を設ける場合には、2コマx2コマ以上必要になります。
10.浴室
浴室も最低でも2x1.5コマ(ユニットバスなどのカタログでは0.75坪タイプと表示されます)必要です。少し余裕を持った浴室にしたければ、2x2コマ(カタログでは1坪タイプ)・2x2.5コマ(1.25坪タイプ)程度にすると良いでしょう。
玄関と同じく、浴室の内側の水滴が脱衣場などに落ちない様、扉は浴室側に開けます。
11.クローゼット・納戸
これらは、大きな収納と考えます。ただし、巾が狭く、奥行きだけ広い廊下の様な収納場所では使い道があまり有りませんので、巾は最低でも2コマ取る様にします。
一般的には6コマ(3畳)以上取ります。ウォークインクローゼットとしたい場合には、9コマ(4.5畳)以上取った方が良いでしょう。
12.廊下
廊下は1コマの巾で作って下さい。
ただし、車椅子利用者が利用する場合には、最低でも1.5コマ、出来るだけ2コマ取る必要があります。
以上の内容を元に間取り図を作成してみて下さい。
分からない事がありましたら、ホームページの最初のページにあるメールアドレスを指定するか、「実際に建てる際に必要なこと」の中にあるFAX相談用紙を利用し、FAXにてお送り下さい。
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