建物図面の見本
青で書かれた部分が、一般の方には難しいと思われる部分です。
建築士でも慣れていないと分からないので、簡単に作図ルールを書きます。
左側の各階平面図の書き方。
建物外壁の壁芯を実線で書きます。(設計時の求積図を利用する)
2階・3階の図では、1階と形が違う場合には、その階を実線で描き、1階の
壁芯も点線で書き足します。
建物のそれぞれの辺の長さ(壁芯)を、書き入れて完成。
縦×横で面積が計算出来る様な「面積表」を下に書いて求積します。
(各階のみ。延べ面積は記入不要です。)
右側の建物図面の書き方。
公図の写しを法務局で入手して、それを見ながら書きます。これは建築士で
なくても書けると思いますが、分譲地などで、周囲の土地の求積図がある場合
には、設計者が簡単に描けることもあります。
実は上の図面では不足しているのですが、申請する土地の隣接している土地の形状は
全て記入し、地番を書き入れます。
申請する建物の1階部分の壁芯線(各階平面図の1階の図)と、敷地との空き2箇所
を書き入れます。
※この図面については、元々、設計者が描いた図面をトレースして完成するもの
であり、設計者が作成する事に問題がある筈も無いのですが、登記申請は、
建築士が業務として代理する事は出来ません。本図面を建築士が作成する場合、
無報酬であれば、なんら問題はないと思われますが、報酬を得た場合には、
法令に抵触する可能性があります。詳しくは法務局の出張所にお問い合わせ
下さい。(10年程前に聞いた時には、建築士が作成したものでも問題ない
と言われ、お手伝いした事があります。無償でしたけど。)
マンションで、区分所有の登記をする場合には、壁芯ではなく壁内での面積
算定になりますので、「トレース」だけでは図面は完成しません。