設計費のカラクリ

有限会社向井建築設計事務所の設計監理費は工事費1億円の時に800万円です。
パーセントで書くと8%になってしまいます。
他の設計事務所では、3%と提示するところもあるでしょう。
割高に見えてしまうと思います。
しかし、どんな作業をしているかと理解をして戴ければ、設計監理業務が
3%=300万円で出来るはずのない作業であることに気付きます。

例えば、延床面積500平米(150坪)のマンションの建築費が1億円だった場合。
その設計をするためには、外注先の構造設計事務所に80〜100万円の費用を支払い、
設備設計事務所にも80〜100万円の費用を支払うことになります。
お客様から戴いた300万円のうち手元に残るのは、良くて半分の150万円です。

私達、一級建築士は、
現地調査、役所との協議、確認検査会社との協議、近隣説明などなど、
確認申請前には数週間の時間をかけて、
確認申請のための作図にも1ヶ月、
確認申請の審査対応で2週間。
その他、基本設計が出来上がるまでにはお客様と何度も打ち合わせを繰り返し、
工事中には週一、もしくは、二週に一度の頻度で現場会議に参加、
各階の配筋完成時・役所検査時には監理者として立会い。
この様な莫大な時間を掛けています。
マンション1棟の設計監理をきちんとこなすためには、
半年以上の期間を丸々掛ける必要があるほどの作業量があります。
これを150万円で請け負うことが、果たして可能でしょうか?
(会社経費もこの中から出さなくてはなりません。)

出来ない筈の提案が当たり前の様になされる理由。
それは、住宅メーカーが無料で設計を行うのと同じものです。つまり
「他のところで取っている。」

まず、それ以外に有り得ません。

設計事務所は住宅メーカーと違い、自社が出す工事見積に設計監理費を上乗せできません。
割安な設計監理費を謳う設計事務所は、建築主様に対し、工事見積を取る際、
数社の建設会社からの工事見積を自社に集め、内容を精査してからご報告するのですが、
この時に、自社にバックマージンを出してくれる建設業者を優遇するのです。
建築会社は、設計事務所へのバックマージンを払っておきながら、自社は赤字というのでは
あまりに馬鹿馬鹿しい。だから、バックマージンを請求された時には建設会社は、
「自分の利益ももうちょっと上げておくか」と、高めの見積を出してきます。

有限会社向井建築設計事務所では、自社設計物件において、バックマージンの要求は
一切、致しておりません。また、工事会社からの見積書については、
全て建築主様の手元に郵送をして戴き、それを受け取ることで不正を起こしようのない
仕組としております。

結果的に、有限会社向井建築設計事務所でご依頼を受けた物件については、
他社と比べて、総事業費で遥かにリーズナブルな結果を生み出します。
建設会社も「バックマージンが不要なら、限界の数字で勝負しよう!」となります。
設計監理費だけを見て高いと考えず、総事業費でお考えいただくこと。
これは、私どもからのお願いであり、建築主様自身の利益のためでもあります。

当社では設計監理中の努力により、設計監理費を上回る利益をお客様に
もたらしております。
過去の実績から目に見えるものだけを挙げても、
1.一部上場ゼネコン(当社紹介)の見積で地場ゼネコンと競合し3000万円安。
  (確定した建設費3億円に対し、設計監理費は1500万円でした)

2.大型車両通行不可の道路を警察署との協議を行うことで可能にし、
  杭打設費用を半減(2000万円→1000万円)・水道加入金関連費を交渉で
  600万円減額。
  建設費4.5億円の物件において、設計監理費1500万円でしたが、
  建築主様の利益を1600万円分、捻り出しました。

3.通常の算定方法では110人用の浄化槽が必要となってしまうところ、
  役所との協議により算定方法の見直しを行い14人用に変更。1300万円の減額。
  1億2000万円の建設費に対し、設計監理費は900万円でした。

こんなにあります。これらの物件は、当社で設計監理をしなかった場合には、
設計費がたとえ無料であったとしても建築主様は損をしてしまう、というケースでした。

丁寧な設計監理を、建築主様のために行うことで、
想像を絶するほどの利益を生み出すことができます。
まず、ここに気付いて欲しいと思います。